東京オリンピックについて思うこと

東京オリンピック 「学ぶ」

自国開催のオリンピックを盛り下げるな

2021年7月23日ついに東京オリンピック2020が開会式を迎えた。
ただし、コロナ禍のオリンピックとして。
本来なら、世界中から観客が集まり、大盛り上がりだったと思うと、悲しく思う。
もちろんコロナウイルスの驚異は続いている。それを承知の上で言いたい。

自国開催のオリンピックを盛り下げるな。

オリンピックを中止すべきだ、無観客で行うべきだ。
そんな報道ばかりでフラストレーションが溜まったのは私だけではないと思う。
日本のコロナウイルス感染者数は欧米諸国に比べても圧倒的に少なく、効果的に抑えられていると言っていい。
6月に開催されたサッカー欧州選手権(EURO)は、東京オリンピックと同じく1年の延期を強いられたものの、有観客で大きな盛り上がりを見せた。
あの盛り上がりを日本でも見たかった。

これまで国民が大好きな旅行を我慢して、暑いのにマスクをつけて、自粛生活を頑張ってきたおかげで東京オリンピックは開催できる。
だからこそ、このオリンピックを国民全体で盛り上げよう、楽しもうというスタンスを、政府と報道陣が取っていれば、全く違う形で東京オリンピックを迎えられたのではないかと思わずにはいられない。

吉田麻也選手が訴えた有観客での開催

オリンピック前の親善試合でサッカーU24日本代表のキャプテン、吉田麻也選手がインタビューで有観客開催を訴えて話題になった。
放送では放映時間の関係か、途中で終わってしまったのがとても残念だった。
インタビューで吉田麻也選手は、コロナウイルスの現状を踏まえつつ、アスリートはファンの前でプレーしたいと声に出してくれた。

「苦しい時にファンの声は確実に選手の力になる」
「過去の自分がそうだったように、生で、現地で、トップレベルの戦いを見た時の感動と衝撃を味わってほしい、そのための五輪招致なのではなかったのか。」
「選手たちも命をかけて人生かけて戦っている。だからこそ五輪に出る姿を家族やサポートしてくれている人に見てほしい、その人たちが見られない大会って、誰のため、何のための大会なんだろう」

この言葉をアスリートから聞けたことが嬉しかった。
無観客が意味することは、アスリートが苦しい時に支えになる声援がないということ。
東京オリンピックのテーマとして「アスリートファースト」という言葉がよく用いられた。
この言葉は何だったのかと。アスリートにとって大きな意味をもつファンの声援を失くした代償は大きい。

誰のための何のためのオリンピックか


最後に言いたいのは、今回のオリンピックを「コロナ禍のオリンピック」にしてほしくないということ。
もちろん東京オリンピックを語る上でコロナウイルスを無視することはできないし、感染対策をしっかりと行う必要はあると思う。
ただ本来、このオリンピックは、あの未曾有の大災害を乗り越えた日本が、復興五輪として福島からスタートしたオリンピックであり、アスリートが待ち望んだ舞台だ。

「誰のための何のためのオリンピックか」という問いかけもあったが、「アスリートのための、世界に日本の魅力を見せるためのオリンピック」になってほしいと切に願う。

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